沖縄旅行2010 お宿編(その1) [沖縄]
ここ数日は一気に気温が下がって、あの暑い夏の日々が何だかずっと前のことのように思えてしまいますね。沖縄の思い出も遥か記憶の彼方に消えてしまう前に、少しずつアップしていきたいと思います。
去年までは時系列で綴っていく形式でしたが、その方法だと書いてる途中で飽きてしまうので、今年は趣向を変えてテーマごとに綴っていくことにしました。まずは「お宿編」ということで利用した民宿・ホテルについて。
今回は4泊5日で次の御宿を利用しました。
・9月14日:民宿 海山木(国頭村)
・9月15日:なきじん海辺の宿(今帰仁村)
・9月16日:なきじん海辺の宿(今帰仁村)
・9月17日:ホテルサン沖縄(那覇市)
■民宿 海山木
海山木と書いて「みやぎ」と読みます。沖縄本島の最北端の集落、その名も「奥」という小さな集落にある民宿で、宮城さん夫婦が二人で経営しています。近くには「奥ヤンバルの里」というコテージ風の宿泊施設もありますが、集落の周りはやんばるの自然のみで、リゾートを求めて沖縄に来る人には縁のないようなところです。
部屋は和洋合わせて6つあるそうですが、今回泊まったのは10畳敷きの広い和室。室内には小さな文机とノーマットの蚊取り器、そして古いエアコンが備え付けてあるのみです。テレビは室内だけでなく、宿の共有スペースにもありません。ちなみにエアコンの脇には「1日500円申し受けます」の張り紙がありました(要するに“使うな”と解釈)。
部屋の外には奥行き2メートル強の縁側があり、真夏の強烈な陽射しが部屋の中に入らないように工夫されています。籐椅子にゆったり腰掛けて、ビール片手に読書などもいいかもしれません。
風呂とトイレ、冷蔵庫は共同で、タオルや歯磨きなどのアメニティ類は持参する必要があります。いちおう缶ビールは置いていると言ってましたが、在庫チェックなどはしてないと思うので、飲み物類も持参したほうが無難。歩いて5分くらいのところに、集落のコンビニ的存在である「奥共同店」という商店があるので、酒好きの人は乾き物などと一緒に買っておきましょう。ただし、何時まで開いているかは不明です。
この宿の売りは、なんと言っても美味しい食事。15年前まで那覇で居酒屋をやっていたという大将が自ら腕を振るう沖縄料理の数々は、味もボリュームも満点で、他の宿ではなかなか味わえないのではないかと思います。
この日の夕食メニューは以下のとおり。
・豚ソーキのグリル
・牛肉の燻製
・イカリング
・ナスの煮浸し
・モズク酢
・ウンツェー(空心菜)の油炒め
・鶏肉の唐揚げ
・赤米ご飯
・溶き卵の味噌汁
ソーキは軟骨が食べられるくらいに下茹でされており、コリコリとした食感が楽しめました。
食事は囲炉裏のある離れで、宿泊客みんな揃って一緒に摂ります。この日の午後はスコールがあったのですが、そういう日には湿気を払うために火を起こすそうで、夏だってのに炭火を囲み汗を流しながら夕食を摂りました。北国かここは! 遠くからヤンバルクイナの鳴き声も聞こえてきます。
宿泊客が食事を始めると、この宿のもう一つの売りが登場。実際には売りであると同時に、この宿のリピーターとなり得るかどうかの試練の一つだったりもするのですが、それが大将のダジャレ攻撃です。
客の横で一人泡盛を飲みつつ、政治経済から下ネタ、渡り歩いたアジアの国々の文化まで、豊富な人生経験と懐の深さを裏付けるかのように様々な話題で盛り上げてくれるのですが、その合間合間にどうしようもないダジャレを繰り出してくるんですなこれが。基本的にツマランのですが、こっちも酒が入っているから、ミョ~にツボに嵌まってウケてしまうことがあって悔しい。そんな酒好き下ネタ好きの陽気なオッサンに長時間付き合えるかどうか(この日は食事開始から3時間強)、好き嫌いが分かれるところの一つですね。
好き嫌いと言えば、「どうしてもダメ!」という人が結構多そうなのが虫関係。囲炉裏の離れは開けっ広げなので、食事中は蚊が容赦なく攻めてきます。沖縄ではヤールーと呼ばれるヤモリも、部屋の壁や天井を這い回ってキャッキャッと鳴いてますし、よく見るとアリや小さなヤスデが部屋の中に侵入し隅っこを歩き回ってたりします。「トカゲみたいなのがいるから部屋を替えて」という客もいるそうですが、そういう人には向いてない宿なのでパスしたほうが無難でしょう。
それと、猫を3匹、犬を1匹飼ってらっしゃいます。3匹の猫のうち2匹は人懐っこいとのことなので、猫アレルギーや猫嫌いの人はこれまたツラいかもしれません。
愛猫サミー
明けて翌日、部屋は東向きなので強い朝日が差し込んできてもよさそうですが、防風林として植え付けたという樹木が日除けの役割もしてくれて、木漏れ日がちょうどいい具合です。
朝食は夜と同じく囲炉裏の離れで摂ります。さすがに夕食ほどのボリュームではありませんが、デザートまで含めると朝食としては十分過ぎるくらいの分量です。ドラゴンフルーツは自家製だと言ってました。
朝食のお相手は基本的に女将さん。夕べあれだけ喋り捲った大将は「金と暇があったら、ぜひまた来なさいね~」とだけ言って、どこかへ消えていってしまいました。大将のキャラがあまりにも強烈過ぎて影が薄くなりがちな女将さんですが、この方がまた人柄の良さがそのまま外見に表れたかのような、笑顔の素敵な沖縄のアンマーです。
どうやら植物が好きなようで、朝食後に軽く庭を案内してくれて、庭木や畑ことを教えてくれました。また、前に月桃を栽培して失敗したことを話すと、わざわざ種を探してお土産として持たせてくれました。
ということでまとめ
・やんばるの大自然の中でリフレッシュ
・ボリューム満点の美味しい食事
・大将の容赦ないダジャレ攻撃
・女将さんの素敵な笑顔
・人懐っこい飼い猫のプニプニ肉球
そして、運がよければ大将が育てた自慢の泡盛にありつけるかも(今回はダメでした)。
民宿 海山木
沖縄県国頭郡国頭村字奥480
0980-41-8383
一泊二食付き1人5000円
美ら島物語での紹介ページ
この宿を知ったのは『無敵の沖縄』というコミック旅行記なのですが、帰って来てからGoogleで調べてみると、1万件以上もヒットする有名な宿だということが判明しました。好きか嫌いかはともかく、話題には事欠かない宿ですね。
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去年までは時系列で綴っていく形式でしたが、その方法だと書いてる途中で飽きてしまうので、今年は趣向を変えてテーマごとに綴っていくことにしました。まずは「お宿編」ということで利用した民宿・ホテルについて。
今回は4泊5日で次の御宿を利用しました。
・9月14日:民宿 海山木(国頭村)
・9月15日:なきじん海辺の宿(今帰仁村)
・9月16日:なきじん海辺の宿(今帰仁村)
・9月17日:ホテルサン沖縄(那覇市)
■民宿 海山木
海山木と書いて「みやぎ」と読みます。沖縄本島の最北端の集落、その名も「奥」という小さな集落にある民宿で、宮城さん夫婦が二人で経営しています。近くには「奥ヤンバルの里」というコテージ風の宿泊施設もありますが、集落の周りはやんばるの自然のみで、リゾートを求めて沖縄に来る人には縁のないようなところです。
部屋は和洋合わせて6つあるそうですが、今回泊まったのは10畳敷きの広い和室。室内には小さな文机とノーマットの蚊取り器、そして古いエアコンが備え付けてあるのみです。テレビは室内だけでなく、宿の共有スペースにもありません。ちなみにエアコンの脇には「1日500円申し受けます」の張り紙がありました(要するに“使うな”と解釈)。
部屋の外には奥行き2メートル強の縁側があり、真夏の強烈な陽射しが部屋の中に入らないように工夫されています。籐椅子にゆったり腰掛けて、ビール片手に読書などもいいかもしれません。
風呂とトイレ、冷蔵庫は共同で、タオルや歯磨きなどのアメニティ類は持参する必要があります。いちおう缶ビールは置いていると言ってましたが、在庫チェックなどはしてないと思うので、飲み物類も持参したほうが無難。歩いて5分くらいのところに、集落のコンビニ的存在である「奥共同店」という商店があるので、酒好きの人は乾き物などと一緒に買っておきましょう。ただし、何時まで開いているかは不明です。
この宿の売りは、なんと言っても美味しい食事。15年前まで那覇で居酒屋をやっていたという大将が自ら腕を振るう沖縄料理の数々は、味もボリュームも満点で、他の宿ではなかなか味わえないのではないかと思います。
この日の夕食メニューは以下のとおり。
・豚ソーキのグリル
・牛肉の燻製
・イカリング
・ナスの煮浸し
・モズク酢
・ウンツェー(空心菜)の油炒め
・鶏肉の唐揚げ
・赤米ご飯
・溶き卵の味噌汁
ソーキは軟骨が食べられるくらいに下茹でされており、コリコリとした食感が楽しめました。
食事は囲炉裏のある離れで、宿泊客みんな揃って一緒に摂ります。この日の午後はスコールがあったのですが、そういう日には湿気を払うために火を起こすそうで、夏だってのに炭火を囲み汗を流しながら夕食を摂りました。北国かここは! 遠くからヤンバルクイナの鳴き声も聞こえてきます。
宿泊客が食事を始めると、この宿のもう一つの売りが登場。実際には売りであると同時に、この宿のリピーターとなり得るかどうかの試練の一つだったりもするのですが、それが大将のダジャレ攻撃です。
客の横で一人泡盛を飲みつつ、政治経済から下ネタ、渡り歩いたアジアの国々の文化まで、豊富な人生経験と懐の深さを裏付けるかのように様々な話題で盛り上げてくれるのですが、その合間合間にどうしようもないダジャレを繰り出してくるんですなこれが。基本的にツマランのですが、こっちも酒が入っているから、ミョ~にツボに嵌まってウケてしまうことがあって悔しい。そんな酒好き下ネタ好きの陽気なオッサンに長時間付き合えるかどうか(この日は食事開始から3時間強)、好き嫌いが分かれるところの一つですね。
好き嫌いと言えば、「どうしてもダメ!」という人が結構多そうなのが虫関係。囲炉裏の離れは開けっ広げなので、食事中は蚊が容赦なく攻めてきます。沖縄ではヤールーと呼ばれるヤモリも、部屋の壁や天井を這い回ってキャッキャッと鳴いてますし、よく見るとアリや小さなヤスデが部屋の中に侵入し隅っこを歩き回ってたりします。「トカゲみたいなのがいるから部屋を替えて」という客もいるそうですが、そういう人には向いてない宿なのでパスしたほうが無難でしょう。
それと、猫を3匹、犬を1匹飼ってらっしゃいます。3匹の猫のうち2匹は人懐っこいとのことなので、猫アレルギーや猫嫌いの人はこれまたツラいかもしれません。
愛猫サミー
明けて翌日、部屋は東向きなので強い朝日が差し込んできてもよさそうですが、防風林として植え付けたという樹木が日除けの役割もしてくれて、木漏れ日がちょうどいい具合です。
朝食は夜と同じく囲炉裏の離れで摂ります。さすがに夕食ほどのボリュームではありませんが、デザートまで含めると朝食としては十分過ぎるくらいの分量です。ドラゴンフルーツは自家製だと言ってました。
朝食のお相手は基本的に女将さん。夕べあれだけ喋り捲った大将は「金と暇があったら、ぜひまた来なさいね~」とだけ言って、どこかへ消えていってしまいました。大将のキャラがあまりにも強烈過ぎて影が薄くなりがちな女将さんですが、この方がまた人柄の良さがそのまま外見に表れたかのような、笑顔の素敵な沖縄のアンマーです。
どうやら植物が好きなようで、朝食後に軽く庭を案内してくれて、庭木や畑ことを教えてくれました。また、前に月桃を栽培して失敗したことを話すと、わざわざ種を探してお土産として持たせてくれました。
ということでまとめ
・やんばるの大自然の中でリフレッシュ
・ボリューム満点の美味しい食事
・大将の容赦ないダジャレ攻撃
・女将さんの素敵な笑顔
・人懐っこい飼い猫のプニプニ肉球
そして、運がよければ大将が育てた自慢の泡盛にありつけるかも(今回はダメでした)。
民宿 海山木
沖縄県国頭郡国頭村字奥480
0980-41-8383
一泊二食付き1人5000円
美ら島物語での紹介ページ
この宿を知ったのは『無敵の沖縄』というコミック旅行記なのですが、帰って来てからGoogleで調べてみると、1万件以上もヒットする有名な宿だということが判明しました。好きか嫌いかはともかく、話題には事欠かない宿ですね。
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沖縄は行きたいと思いつつも未踏の地です。
機会があれば、このお宿に…!
by おじゃまま (2010-09-26 17:57)
おじゃままさん
沖縄、楽しいので是非一度行ってみてください。
海山木は遠いですけれど、時間をかけて行く価値はあると思いますよ。
by とみー (2010-09-27 00:04)
囲炉裏に日向ぼっこ猫って何とも沖縄らしからぬ感じがしますが、なごみますねぇ~。
by やっぱり海が好き (2010-09-27 15:55)
やっぱり海が好きさん
囲炉裏はともかく、猫は結構多いみたいですよ。
世界遺産の今帰仁城にもたくさんいて、猫好きを和ませているようです。
by とみー (2010-09-29 22:42)